月別アーカイブ: 4月 2019

バッグの里帰り~お直し致します

ショルダーバッグの入れ口が擦り切れてしまったので直りますか?

一昨年の暮れにお届けしたIさんのバッグが里帰り入院しています。

itiba bag

バッグの入れ口や持ち手は一年過ぎる頃には擦り切れてくることが多く

私のバッグも編み直して使っています。

使いこまれた麻ひもバッグは随分と味のある風合いになっていて

大事に使って頂いていた様子が想像されて

まるで里帰りしてきた子供を見るような気持ちになっています。

itiba 2

早速裏布を外し、藍で染めた新しい麻ひもで編み直してみたのですが、

色の違いがはっきり。しかもこれではまた同じことが起こりそうです。

itiba 3

そこでリネンの平紐を藍で染めてみました。靴ひもみたいですね(笑)

ai ribon

素材の違いがアクセントにもなり、入れ口の補強にもなりそうです。

rinen tape

Iさんからも了解をいただき、裏布もきちんと綴じ直したら

バッグは無事にIさんの元に帰っていきました。

 

そして先日の「ぎょうだ蔵めぐりまちあるき」にいらしたTさん(ついにお名前が判明!)「このほつれ、直りますか?」

懐かしいバッグが二つ、再び里帰り入院してきたのでした。

takahata bifore

大切に使って下さっている方にお応えできるように

しっかり作業していきたいと思っています。

 

今日はこのバッグに使うリネンひもを染める準備中です。

 

29日は「とみおかろじくる」

お天気によっては出店場所の変更もあるとのことです。

素敵な出会いがありますように。

 

ありがとうございました。

 

二ホンアカネとヤエムグラ

数年来のテーマだった春の染め「ヤエムグラ」と「二ホンアカネ」

どちらも根を乾燥させた物を何度も煮出す手間のかかる染色です。

ヤエムグラは早春の野に繁茂して初夏には消える越年草。

yaemugura kusa

細い根を切れないように丁寧に掘り上げ、乾燥させておきます。

yaemugura ne 19 4

先生と数年かけて集めておいた根を合わせて染液をとります。

yaemugura

こちらは二ホンアカネの根。

nihonnakane 19

流通しているアカネはインドアカネやセイヨウアカネがほとんどで

二ホンアカネは自分で栽培したり採集に行くことになり

これもとても貴重な染料です。

それを何度も煮出して得られる澄んだ赤い染液。

nnihonakane seneki 19 4 17

ヤエムグラの上品な桃色と二ホンアカネの澄んだ赤色に染まったストール。yaemugura 19 4

アカネ科にしか出せないやわらかな桃色にしばし絶句。

染料の採集の苦労も吹き飛ぶ瞬間です。

 

「採集から始める草木染」の原点ともいえる今日の染色。

草木染に会えて本当に良かった。と心から思います。

 

次はどんな色に出会えるでしょうか?

季節は初夏に向かいます。

 

今週末はいよいよ「ぎょうだ蔵めぐりまちあるき」

素敵な出会いがありますように。

 

ありがとうございました

 

 

 

ソヨゴ染め研究会2019~生垣のお手入れ

「家の生垣がソヨゴです。どうぞ染めにお使いください。」と

夢のようなお話をいただいたのは、去年の秋のいるまクラフトの会場でした。

soyogo 18 Takezoeke

お言葉に甘えて去年の暮れから3回に分けて伺い、

お手入れをしながら念願のソヨゴの枝葉をたっぷりいただいて帰りました。

関東には自生しないソヨゴですが最近は庭木として人気で

都内では街路樹としても植えられるようになっています。

18年前に植えられたTさんのお宅のソヨゴの木はストレスも少なく成長し葉っぱも大きくてとてもきれい。

soyogo 19 mukuge

久しぶりのお手入れということで、夫が形を整えながら手際よく枝を外していきます。

毎年ソヨゴを染める季節になると、師匠自ら長野県内の山に入り

採集した葉を分けていただいていたのですが

今年は埼玉産のソヨゴを師匠の山崎先生にお届けすることができました。

そして始まった「ソヨゴ研究会2019」

soyogo 18 asa

条件を変え検証を繰り返し、1年分のソヨゴ色を染めていきます。

濃い紅色「ザ・ソヨゴ」という色にまた少し近づけた気がしています。

soyogo 19 cotton asa

草木染めをやってみたいとおっしゃっていたTさんでしたが

ゴメンナサイ、あんなにいただいたソヨゴの葉っぱ

私全部使ってしまいました。

 

そして相変わらず私のソヨゴレーダーは全開(笑)

先日検査で行った埼玉医大の本館横にソヨゴ。

idai soyogo

日当たりはどうなのか、ちゃんと水は足りているか

自分もフラフラだったけれどとりあえずソヨゴの身を案じて帰ってきたのでした。

がんばれ町なかの木たち。

そして私もね!

 

今週末に予定していた館林での手業市への出店は

都合により中止させていただきます。

楽しみにしていた方、申し訳ありません。

4/20,21のぎょうだ蔵めぐりまちあるきには予定通り出店の予定です。

 

毎年春に恒例になっていた妻沼手づくり市が

聖天様のご開帳の時期と重なったため今年は取りやめになり

いつもと違う春になっています。

どんな出会いがあるのかな?

 

ありがとうございました。